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きのこ通信

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北村きのこ園のあゆみ

2021-02-15
創業から55年 北村きのこ園のあゆみ
きのこ応援隊 隊長まえたです。

今回は北村きのこ園のあゆんできた軌跡を少しご紹介します。

昨年2020年は、北村きのこ園にとって節目の一年でした。

皆様に支えられ、北村きのこ園は2020年に55周年を迎えることができました。これもひとえに皆様のご愛顧とご支援によるものと深く感謝しております。
昭和40年創業
北村きのこ園は昭和40年、会長 北村喜久(よしひさ)によって自宅の庭からスタートしました。当時はしいたけや炭作りなどを生業としていました。しいたけは、山に伏せながらの栽培で、雨や風などにさらされ、出来も天候に左右されるため、一定の品質に揃えるのはなかなか至難の技でしたが、しいたけの品評会でも良い評価をいただくほどでした。

元来、喜久会長は職人気質な一面もあり、一つ一つこだわりを持ちながら生産を続けていました。
手探りでのエノキづくり

ものづくりをしていく中で、環境に左右されることなく農産品を作っていきたいと思いを巡らせている頃、エノキを作ってみないかと声をかけていただきました。

 

まだ誰も見聞きしたことのないエノキ。

生産できるのかどうかを含め、不安もある中でしたが、自宅の倉庫を改良しエノキづくりをスタートしました。

 
 

初めてのことで、試行錯誤が続きます。

温度や湿度管理の難しさもあり、夏にはとんでもないきのこが出来たこともありました。

改良を重ねながら生産し市場に出荷しますが、まだエノキが広く認知されていないこともあり、評価されない時期もありました。そして、出荷量もコンスタントに確保できないなど、手探りの時期が続きます。

 
 

そこで、いくつもの見直しをしていく中で、培地の改良にも取り組みました。年数がたった建築廃材を利用して生産していく中で、木が大事であると気づき、原料にこだわるようになりました。それは、現在の培地作りに大きな影響を与えています。

 

北村きのこ園では、約2年寝かした国産の針葉樹のおがくずを使用しています。

2年間じっくりと寝かせることによっておがくずについている樹脂や不純物を取り除いていきます。雨や雪なども利用し、不純物を濾過していくようにゆっくり時間をかけています。八頭町の豊かな自然もきのこ作りの一翼を担っています。

 

 

昭和48年には自宅ではなく現在の土地に移動し生産を開始します。次第にエノキの認知度も広がり、当初よりも生産量も安定し始め市場へと出荷できるようになってきました。

 

昭和63年には北村大司社長が入社。

 

平成元年には新社屋を竣工し、生産量も増えてきました。北村きのこ園のエノキは日持ちがすると大阪の市場での良い評価をいただけるまでになり、取引も活発になりました。

 

 

認知度の低かったエノキも多くの方に知られるようになり、新たに白系のタネが普及し始めたこともあり、エノキの生産量が全国的にも一気に増えてきました。

エリンギィ栽培へ転換
そんな頃、エリンギィとの出会いがあり、エノキの培地を使って新たにできないものかと試験栽培に取り組むことを決意します。平成9年の出来事でした。

まだまだエリンギィが世間一般に知られる前ですので、知名度もありません。

細いものであったり、育たなかったり、収穫の数日前に腐れてしまうなど、試験栽培する中、思うようにできない日々がありました。市場でも良い評価が得られず、試行錯誤を繰り返します。機械なども自分たちで改良しながらより品質の高いものになるよう研究を重ねる毎日でした。



平成12年頃には、エリンギィとエノキの生産比が5:5になり、その後まもなく北村きのこ園の主力がエノキからエリンギィになりました。研究の成果もあり、次第に安定してエリンギィの生産が行えるようになりました。エリンギィはエノキに比べて日持ちがするので、これまで叶わなかった関東圏へも出荷できるようになりました。ただ、購入していただくのを待っているのではなく、東京の飲食店に直接連絡をとり、北村きのこ園のエリンギィを試してもらうようお願いし、実際に調理していただくなどし、北村きのこ園のきのこをPRする日々でした。


平成14年には喜久氏が会長へ、大司氏が社長へ就任。

順風満帆というわけではなく、うまくきのこが作れず生産量が落ち込み、苦しい時期も経験しましたが、その都度問題に向き合いながら解決し、現在に至ります。

50周年で芽生えた想いを胸にこれからも

平成27年には創業50周年記念祝賀会を開催することができました。

喜久会長ご本人からこれまでの北村きのこ園の歩みや当時の知られざる秘話を職員一同聴き、連帯感が生まれたように思います。

農業を継続的に維持していくことは非常に大変です。しかし、よりよくしていきたいという思いが広がりプロジェクトチームができ、意見を交換する中で改善点が見つかり、改善することによって生産量UPに繋がっています。


そして、55周年を昨年迎えました。

喜久会長一人で始まった北村きのこ園も、現在では50名近くの職員が支えてくれています。コロナ禍ということもあり、他県での研修などは改めての機会になりましたが、これまで取り組んできたことが着実に成果となって繋がっています。50周年からこの5年で社会の流れはまた大きく変わろうとしています。どう行動していくのが良いのか日々考えますが、今できることを丁寧に一つずつ積み重ねていくことこそが未来へ繋がるものと信じています。


55周年のテーマは『挑戦』。

北村きのこ園はこれからも挑戦し続けます。今後ともよろしくお願いいたします。



●北村きのこ園では、こだわりをもって「エリンギ」を「エリンギィ」と表記しています。

 なぜ、「エリンギィ」なのか、こちらをご覧ください!!

 


(有)北村きのこ園

 鳥取県八頭郡八頭町下野794

 TEL0858-73-8314

   定休日:日曜日・水曜日

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1.エリンギィ茸・エノキ茸の生産、加工、販売
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