きのこ通信
コラム2 季節の変化を楽しもう
日本には四季があります。
春・夏・秋・冬と様々な楽しみを見つけることができるのもこの四季のおかげです。
季節の変化を上手に生活に取り入れながら先人たちは豊かに暮らしてきました。
旧暦を用いていた頃の日本では、月の形や太陽の動きをみながら祭事を行ったり二十四節気を併用することで、より深く季節を理解しそれぞれの時期を味わってきました。
二十四節気は4つの季節をさらに細分化し、それを元に人は農作業を行い、日々の生活を豊かに彩ってきました。
技術の進歩と共に手作業で行われていたものの機械化が進み、野菜なども季節を問わず一年を通して味わえるようになり、以前に比べると季節感を感じにくくなってきていますが、日本古来行われていた生活様式であったり、行事ごと、旬を大切にするなど見直されつつあります。
自然を感じ、自然を味わいながら、昔ながらの生活を知ることで、心豊かな毎日が送れるはずです。
二十四節気と共に今の時期をしっかり味わっていきましょう。
5月5日は端午の節句、「こどもの日」でしたね。
節句とは、「季節の節目となる日」を表します。
古くから行事を行う節目として大切にされてきました。
現在では、五節句として1月7日 「人日(じんじつ)の節句」
3月3日「上巳(じょうし)の節句」
5月5日「端午(たんご)の節句」
7月7日「七夕(しちせき)の節句」
9月9日「重陽(ちょうよう)の節句」です。
現在は、5月5日のこどもの日が祝日となっていますが、古くから大切にされてきた節句です。
ご存知の通り、5月5日は端午の節句で、滝を登って龍になるという鯉の滝登りの逸話にちなみ、男の子の立身出世を願ってこいのぼりが掲げられたそうです。
マンションや住宅が密集している地域では、こいのぼりを屋外に泳がせるのは難しい状況かもしれませんが、最近では川にロープをはり、こいのぼりを泳がせている地域もあります。
子どもの健やかな健康を願い、この時期はこいのぼりが大空を舞います。
端午の節句は、中国の風習が日本にやってきたものです。
中国では、健康を願って菖蒲酒を飲んでいたそうですが、日本では菖蒲湯に入る風習が伝わっています。
菖蒲の葉の香りはとてもよく、保温効果や血行促進にも効果があります。
お風呂で温まりながら、香りに包まれるひと時、癒されますね。
そして、この時期は柏餅が店頭に並びます。
端午の節句に柏餅が食べられるようになったのは、江戸時代頃からと言われています。
柏の木の葉は、新芽が出るまで古い葉が落ちないことから、新芽を子ども、葉を親ととらえ家系が絶えない縁起物とされ現代にも伝わっています。
伝わってきた意味を知ると、無性に食べたくなりますよね。
この立夏の時期は、山々の木々が美しく輝く季節です。
爽やかな風が吹き、晴天が続き五月(さつき)晴れと呼ばれる日も。
外での活動もしやすいので太陽に当たることも多くなります。
注意すべきなのは、この時期は紫外線が最も強くなる頃です。
体が夏の強い光に慣れていない時期なのでトラブルも増えます。
数時間外で作業をしたり、遊んだだけで日焼けしたという記憶はありませんか?
直接ではなく照り返しの光でも肌は焼けますので、日焼け止めをしっかり塗るなど注意しましょう。
タケノコ
この時期、タケノコを店頭で見ることが多くなります。
とれたてのタケノコはえぐみも少なく、刺身のようにして食べることもできます。
小ぶりでずっしり、切り口がみずみずしいものを選ぶと良いとされています。
大きさが違うと火の通り方も違うので、バランスを摂りながら調理していきましょう。
アサリ
この時期は、アサリがピッタリです。
地域によって異なりますが、潮干狩りの時期がちょうど4〜5月と、秋は9月頃に盛んに行われています。
新型コロナウィルスが流行する前、ゴールデンウィークの頃になるとよく家族連れが潮干狩りに出かけている映像をニュースなどでもよくみました。
春は1年で最も昼間に大きく潮が引く季節でもあるので、潮干狩りには最適です。
アサリは春と秋の産卵期前が最も食べ頃で、鉄分やミネラルが豊富に含まれているのでこの時期採れるタケノコと一緒に炊き込むのがおすすめです。
タケノコだけでは不足しがちな鉄分をアサリのミネラルが補うことができるので最高の組み合わせになります。
ぜひ、お試しください。