きのこ通信
コラム14 季節の変化を楽しもう
日本には四季があります。
春・夏・秋・冬と様々な楽しみを見つけることができるのもこの四季のおかげです。
季節の変化を上手に生活に取り入れながら先人たちは豊かに暮らしてきました。
旧暦を用いていた頃の日本では、月の形や太陽の動きをみながら祭事を行ったり二十四節気を併用することで、より深く季節を理解しその時その時をしっかり味わってきました。
二十四節気は4つの季節をさらに細分化し、それを元に農作業などを行い、日々の生活を豊かに彩ってきました。
技術の進歩と共に、以前は手作業で行われていたものの機械化が進み、野菜なども季節を問わず一年を通して味わえるようになり、以前に比べると季節感を感じにくくなってきていますが、日本古来行われていた生活様式であったり、行事ごと、旬を大切にするなど現代でも見直されつつあります。
自然を感じ、自然を味わいながら、昔ながらの生活を知ることで、心豊かな毎日が送れるはずです。
二十四節気と共に今この瞬間をしっかり味わっていきましょう。
大暑の頃は、一年で最も暑い時期です。
本格的な夏の到来です。
最高気温が真夏日(30℃以上の日)を通り越し、近年では猛暑日(35℃以上の日)を観測する日も多くなりました。
日中の気温も高いですが夜になっても気温が下がらず熱帯夜の日も多くなります。
この時期は、暑さで食欲がなくなったり、夜の寝苦しさも相まって睡眠の質が悪くなり、寝不足気味になる方も多いのではないでしょうか。
暑気と湿気の影響をうけ、体がだる重い、なんとなく具合が優れないなど夏バテ気味な方も。
そして、夏になるとメンタル面にも影響を及ぼし、イライラしたり、カッとなったりいつもより気持ちが昂ぶることも。
熱を冷まし暑さをとったり、体を潤して渇きを癒したり、心を養い気を補ったり、自分自身をしっかり養生しながら過ごしましょう。
1年に土用は4回あります。
土用とは「立春・立夏・立秋・立冬」の前18日間のことで、その期間中の丑の日を「土用の丑の日」といいます。
今年の土用の丑の日は、7月30日です。
土用の時期は土いじりや土起こしなどを控えて、ありのままに過ごすことが良いと言われています。
土建業では今でも土用を避ける傾向にあります。
この時期は、無理に行動するよりも周りの状況をみながら合わせていくほうが良いとされています。
「マグロ」
疲れた体にエネルギーを補給してくれます。
気や血を補い、体力の回復を促してくれる食材。
夏バテで疲れている体にもぴったりです。
血流を促す力もあるので、運動後の疲労回復にもぴったりです。
新鮮なマグロはやはりお刺身でいただきたいですが、生のままで食べると胃腸にも負担がかかるので、サッと表面を焼いて食べると胃腸にも優しく良いですよ。
「桃」
お盆前になると桃の出荷が最盛期を迎えます。
ももの甘みと酸味は体にエネルギーを与えてくれます。
血の巡りを改善し、胃腸の働きを高めてくれたり、体を冷やしすぎない性質があります。
胃腸の冷えが気になる時も安心して食べられ、消化不良にも有効な食材です。
桃をコンポートしておくと生よりも日持ちもし、おすすめです。
「ズッキーニ」
暑さによるイライラを鎮めてくれる効果があります。
体にこもった熱をとって、火照りやのぼせ、イライラを解消する働きがあります。
余分な水分を排出してくれる性質もあるので、むくみ解消にも非常に有効な食材です。
夏場にたくさん収穫され、お安く手にすることができるのでぜひスープや炒め物の具材としてご活用を。
夏野菜をたくさん使ったラタトゥイユがおすすめ。
日焼けして赤みのある炎症に体の熱をとってくれる効果があります。
「とうもろこし」
夏の食材といえば、スイカやトマトについで解答率が高い食材がとうもろこしです。
胃腸の働きを整え、気力を補い、元気な体に回復してくれます。
とうもろこしのヒゲの部分には利尿作用があり、重だるさを感じている方には解消に一役買ってくれます。
とうもろこしご飯は水分や冷たいものを摂りすぎて弱った胃腸を癒してくれます。
とうもろこしはご飯にしてもいいし、コーンポタージュのようにスープにしても美味しく、軽く塩茹でしただけも甘味を感じ、満足感が得られます。
食欲不振や消化不良を感じた時は、コーンの力で元気になりましょう。
