きのこ通信
コラム16 季節の変化を楽しもう
「暑さ寒さも彼岸まで」と昔からよくいわれていますが、まさに今年はその言葉通り、お彼岸から空気が秋めいた気候になりましたね。
しかし、9月になっても日中は例年にないほどの暑さが続いていました。
暑さはもちろんですが、やはり湿度が高くじっとりと汗ばむので、余計に暑いと感じるのかもしれません。
ただ、朝晩は25℃を下回り20℃前後と過ごしやすい日も多くなっています。
涼しいのは個人的にとても嬉しいのですが、涼しくなるとある生き物が元気に登場してきますね。
そう『蚊』です。
私が子どもの頃は、夏休みの時期になるとよく蚊と戦っていたように思います。
耳のそばで蚊の「プーン」という羽音に夜な夜な悩まされたものです。
しかし近年では夏休みの時期に蚊に遭遇することなく、気温が少しずつ下がってきた9月以降に出会うようになりました。
蚊は温度が高いと活動を控え、活動しやすい温度帯に動き出します。
35℃を超える猛暑日、30℃以上の真夏日は活動は鈍いのですが、気温が25〜30℃になると一番元気に活動します。
実際に15℃以上から蚊は活動をしはじめます。
そして、蚊は水たまりを好みます。
今年の夏は非常に暑い日が多く、降水量が少ない地域もあり米の産地新潟県でも水が不足しているというニュースも見ました。
秋雨前線が活発になり、雨が降ることによって水たまりができ、蚊の好む状況が生まれます。
蚊がたくさんいる場所は、風通しが悪く、直射日光が当たらないところ、下草が長く水がたまりやすいところといわれています。
日本には四季があります。
春・夏・秋・冬と様々な楽しみを見つけることができるのもこの四季のおかげです。
季節の変化を上手に生活に取り入れながら先人たちは豊かに暮らしてきました。
旧暦を用いていた頃の日本では、月の形や太陽の動きをみながら祭事を行ったり二十四節気を併用することで、より深く季節を理解しそれぞれの時期を味わってきました。
二十四節気は4つの季節をさらに細分化し、それを元に農作業を行い、日々の生活を豊かに彩ってきました。
技術の進歩と共に、以前は手作業で行われていたものの機械化が進み、野菜なども季節を問わず一年を通して味わえるようになり、以前に比べると季節感を感じにくくなってきていますが、日本古来行われていた生活様式であったり、行事ごと、旬を大切にするなど見直されつつあります。
自然を感じ、自然を味わいながら、昔ながらの生活を知ることで、心豊かな毎日が送れるはずです。
二十四節気と共に今の時期をしっかり味わっていきましょう。
日の出から日没までの昼と、日没から日の出までの夜の長さがほぼ等しくなります。
秋分の日以降日照時間が徐々に短くなり、陽の気から陰の気に転じてきます。
湿度のあった空気がカラッとした空気になりはじめ、鱗雲や鰯雲と呼ばれる雲が空に浮かんでいます。
中秋の名月やお彼岸、金木犀が香る季節になりました。
そして、収穫の時期でもあります。
今年は暑い日が多かったためか、8月下旬に稲刈りされているのにはびっくりしました。
今では機械で刈り取りをされる事が多いですが、稲木にかけ天日干しをすることによってお米がとても美味しくなります。
もち米だけは天日干しされているのもよく見かけます。
そして この時期は、気温が下がると同時に乾燥が進んできます。
乾燥が進むと肺に負担がかかりやすく、肺が弱りやすい時期でもあります。
肺が弱ると巡りが悪くなり、気分が塞いでしまったりと不調を感じやすくなるので、しっかりと休息の時間をとり食べ物などでケアをしたいものですね。