きのこ通信
コラム18 季節の変化を楽しもう
日本には四季があります。
春・夏・秋・冬と様々な楽しみを見つけることができるのもこの四季のおかげです。
季節の変化を上手に生活に取り入れながら先人たちは豊かに暮らしてきました。
旧暦を用いていた頃の日本では、月の形や太陽の動きをみながら祭事を行ったり二十四節気を併用することで、より深く季節を理解しそれぞれの時期を味わってきました。
二十四節気は4つの季節をさらに細分化し、それを元に農作業を行い、日々の生活を豊かに彩ってきました。
技術の進歩と共に、以前は手作業で行われていたものの機械化が進み、野菜なども季節を問わず一年を通して味わえるようになり、以前に比べると季節感を感じにくくなってきていますが、日本古来行われていた生活様式であったり、行事ごと、旬を大切にするなど見直されつつあります。
自然を感じ、自然を味わいながら、昔ながらの生活を知ることで、心豊かな毎日が送れるはずです。
二十四節気と共に今の時期をしっかり味わっていきましょう。
冬至とは、一年で昼が最も短く、夜が最も長くなるのが、12月22日頃。
これからは日が延びていきますが、、古代では冬至が一年の始まりでもありました。
冬至には柚子湯に入る慣わしがありますね。
これは冬至と湯治の語呂合わせもあり親しまれているという説もあるのでしょうか。
冬至に柚子湯に入る理由としては、「冬至は運が向いてくる大事な日」であることに由来しています。
強い香りは邪気を払うと伝えられていて、ちょうどこの冬の時期に旬を迎える香りの強いゆずをお風呂に入れることで「身を清める」とされているのです。
更に冬至には運盛りといって「ん」の付く物を食べることで「運」が呼び込めると言われています。
・南瓜(なんきん(かぼちゃ)・蓮根(れんこん)・大根(だいこん)・人参(にんじん)・銀杏(ぎんなん)・金柑(きんかん)・寒天(かんてん)・饂飩(うんどん(うどん))
秋から冬にかけて自然に収穫できるものが多く含まれていますね。
特にかぼちゃは南瓜と書いて(なんきん)と読み、「ん」が二つもつきます。
本来は夏が旬のかぼちゃですが、保存が効き栄養価も高いのでもってこいです。
「冬至の日にかぼちゃを食べると風邪を引かない』といわれています。
冬至にはかぼちゃと小豆のいとこ煮を食べる地域もありますね。
小豆には邪気を払うという意味があり、縁起の良いとされる「ん」が2個もあるかぼちゃ(なんきん)で栄養価の高い一品が誕生します。
ところで、小豆とかぼちゃがなぜいとこなのか・・・・・。
我が家でもいとこ煮は冬至に食べていましたが、食材としては共通する部分がないので、あまりピンとこず。
野菜をめいめい(姪々)別々に煮るからきている説や、野菜を追々(甥々)煮るという姪同士、甥同士はいとこというところからと諸説あるそうですが、皆さんはご存知ですか?
野菜や豆は畑から取れるので、いとこのような存在説まで色々あります。
ちょっと紐解いていくのも面白いですね。
今年は、かぼちゃを食べ運を味方につけ、柚子湯で邪気を払って新しい年を迎える準備をしましょう。